子供同士の口ケンカで馬鹿にしたり動物にたとえたりなど、わざと相手が傷つく言葉を投げつけるのはなぜでしょう?

小学生の子供であれば、だいたい見た目でわかりやすい容姿のことでオーバーな表現をしたり、できないことをわざと指摘したりします。

他人との違いをつっつくことで他人より自分が優位に立とうとします。

これは悪い子だからではなく、程度はあるものの多くの子供に見られる自然な気持ちで、問題はそれを言うか言わないかです。

他人と比べたがるのは何も子供に限ったことではありません。私の方が仕事ができるのに、私の方がスタイルがいいのに・・・この「いいのに」の後には、その人に負けているもしくは負けていると思われるような対偶を受けていると感じている表現が続きます。

これを言うか言わないかは別として、少なからずどんな大人も思ったことはあるでしょう。

大体の大人は、それを言ったからってどうしようもない場合、まず本人にわざわざ言うことはしないでしょう。

大体の人は、わざわざ相手を傷つけても人間関係が難しくなるのは面倒だし、他の人にひがみと思われるかも知れないので、そう思っても言いません。

子供の場合、そういった世間体は関係ありませんし、後先をあまり考えず、自分にはかなわないことがある相手をわざと傷つけ、負かすためにそのままの表現を本人に言ったりします。またはその友達より優位に立つために言い負かそうとします。

とてもいじわるで悪い子供のようですが、その子供の中にもフラストレーションがたまっているのが原因のひとつと考えられます。

いつも満たされていて、他人と比べる必要があまりない子供は他人とのトラブルをわざわざ自分から作るようなことはしません。

自分に自信があるわけではないのですが、何かがあっても必ず味方になってくれる存在を持っているので、他人と比べて落ち込むことはあっても攻撃しようとはしません。

反対にわざと他人を傷つける言葉を言う子供は、いつも誰かと比べていないと安心することができません。

見た目の多少の違いや行動が遅いなど、わかりやすいところを見つけて攻撃します。

攻撃された方はたまったものではないですが、そうしないと自分の位置が分からなくなっているのかもしれません。

もちろん、そこまで深刻ではない場合もあります。

「逆にそう言われたらどう思う?」など一緒に考えさせることでやめる子供もたくさんいます。

口より先に手が出る子供の場合の対処と同じで、自分自身の身に起きたらと位置を換えるだけで他人の気持ちを思いやることができるようになります。

それでも難しい場合はその子供自身が満たされるような対応をしてみましょう。

今の自分で大丈夫、誰からも劣っていることはない、比べるものではない大切な存在であることを伝えてみましょう。

親にとって大事な存在であることを知って嫌になる子供はいません。いつ何があったとしても味方であることを伝えましょう。